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逃げ癖

はじめに

今回は私の話です。
私の過去ときっと起こりうる未来の話です。

何度も逃げてきました。


現実逃避なのか、絶望なのかはわからない。ただあのときなにも信じたくなかった。解散と充電期間2つが同時に重なって、逃げたのだけが事実だ。ファンが1人減ったってアイドルにとってはどうってことはない。けれどアイドルを応援できなくなるのは、ファンにとって一大事で……そんな未来がくるなんて予想だにしなかった。現状にモヤモヤしてイライラして、汗をかきまくる上田竜也に連れ去られたいと思ったあの日。今の私を想像しなかった。今のKAT-TUNも想像しなかった。できなかった。できるはずがない。だから、連れ去って欲しくて腕を掴んだその手を離した。そして未練だけを心の中に残してきた。いつだってそうだ。私は、大切なものには蓋をして忘れまいとする。そこにドロドロの未練も一緒に入れてしまう。そして時折出てくるんだ。あぁあの日に戻りたい。逃げないで向き合えばよかった。

なぜ?なんで?

卑しい感情と疎ましい未練と美しい思い出が私の心を乱す。知っている。ファンを続けるのが当たり前なことを、忘れるのが最善の策なことを。できないから辛いんだ。できないからアイドルをまた見続ける。義務感を捨てて誰かを愛し始めた。卒業が確約されたアイドルを好きになった。けれど、あの頃の義務感と使命感だけでアイドルヲタクをしていた自分がひょっこり現れる。

そしてまた私は逃げる。



きっとその日がいつか来る。



その時に現れるのはいつだって連れ去ってほしいほどに美しい人